アーク回

「希望の翼」 ♯飛バズニ歩ム

気づいたら野原に立っていた。夢でも幻覚でもない、確かに野原だ。天界にこんな広い野原はない。だとしたら・・・・・・ 「・・・・・・ここが、下界」 空気は澄んでいて、気持ちまで楽になってくる。何故自分はここにいるのだろうか?どうやって来たのだろか…

「無翼の天使」 ♯静寂ト、瓦礫ト・・・

1 邪魔なダークマターたちはいなくなった。今ここにいる敵はあの布を体に巻いた人物のみ。しかも動けないと見た、これほどのチャンスはまたとないだろう。 アーク・トゥルスとベガはダッシュで動けなくなったグラビティ・デストロイヤーへと向かっていく。 …

「無翼の天使」 ♯翼モ輪モ

1 アーク・トゥルスとベガの二人は噴水広場に落ちていた瓦礫に身を潜めていた。布らしきものを体に巻いている人物がいるところより200mほど離れているが、星の戦士の目は常人より凄いため、問題は無かった。 2人はここに着いたばかりなので状況の把握はしき…

「無翼の天使」 ♯一ツニ集イ始メル・・・!

1 それから二十分の時間が経ち、アーク・トゥルスが市民をつれて神殿に戻ってきた。どうやら何事も無かったようだ。 「帰ったぞ、市民を入れても構わないか?」 「ええ、大広間以外にも広いところはあるし、全然問題ないわ。」 ベガは20mある扉の両脇にある階…

「無翼の天使」 ♯我慢

1 目的地に近づいていくいつれて、爆発音や雷鳴が聞こえ始めた。ベガ曰く、第6島でプレアデス星団がダークマター族と戦っているらしい。アークの顔は曇っていく。仲間が戦っているところの近くを通るのだ、気にせずにはいられない。 「・・・・・・今は、我…

「無翼の天使」 ♯時間感覚ノ麻痺

行間 アーク・トゥルスは暗い夜の闇をまっすぐ飛んでいた。ベガ率いる市民の団体を捜すためだ。そしてもう一つ、謎の時間のずれ・・・。この現象の実態を探るために、アークはひたすら空を飛び回っていた。 「(58・・・59・・・20分経過・・・)」 アークは…

「無翼の天使」 ♯時間ノ違イ

1 「・・・そうか、すまんな、お前たちにすべて任せてしまって・・・」 高さ20m弱の扉の奥からソルの申し訳なさそうな声が聞こえてきた。 「め、滅相もないです・・・!僕たちは自分の意思で戦ったんですから・・・!!」 ベテル・ギウスはソルの驚きの言葉に困…

「無翼の天使」 ♯夜ノ闇ト心ノ闇

1 いつもは、このくらいの時間になると民家や神殿などの明かりが点き、暗いと思うようなことはなかった。商店街の明かり、噴水広場のイルミネーション・・・どれも美しく、遠くから見れば輝く宝石のように見えた。 しかし今は違っていた。どこも明かりなんて…

「無翼の天使」 ♯武器ノ雨

1 とにかく突破口を見つけなければ・・・ベテルは相手にダメージを与える方法を考える。 「(剣技では間違いなくあいつが上、たとえ触れたとしても電撃がくる・・・避雷針はもう使えない・・・くっ)」 傷も小さくはない・・・出血も多い、ベテルが倒れるのも…

「無翼の天使」 ♯交ワル二人

行間 アークはソルの言われたとおりに神殿の外でベガとベテルの帰りを待っていた。しかし、一向に帰ってくる気配がない。 「・・・(あれから20分待ったが、人っ子一人来ないとは・・・何かあったのか?)」 アークは退屈そうに神殿の壁に腰かけていたが、20分…

「無翼の天使」 ♯接触

1 「よく聞けアーク」 いつの間にいたのか、扉の向こうからソルがよく通る声で言う。 「もうすぐベガとベテルが市民を連れてここに来るはずだ。外に出て彼女等を待っていてほしい。」 「・・・はい」 戦士はたくさん傷つくかもしれない、だがせめて市民だけ…

「無翼の天使」 ♯見直シ

1 どうやらまだ皆無事のようだ。 「よかった・・・」 ベガはプレアデス星団の面々を見てホッとした。そんなベガのところに気配を消したフォーが近づいてくる。 「ベテルはどうした・・・?」 「わぁ、ビックリした!!いつの間にいたのよ!?」 「・・・そう言わ…

「無翼の天使」 ♯思イト想イ

1 アークは天界を飛び回っていた。かつての師『ドゥーベ』等逃げた北斗七星を捜すためだ。ソルは「下界に逃げた」と言っていたので下界に行くため、アークは下界への道を探して天界中を飛び回っていた。 「どこだ、下界への通路は・・・どこにある!?」 アー…

「無翼の天使」 ♯憤リノ理由

1 プレアデス星団と、ダークマター達がお互いに向かい合う。 プレアデス星団はダークマターの急襲に焦りながらもしっかりと戦闘準備を整えていた。フォー・マルハウトが彼らの存在に気づいていなかったら、おそらくまともな状態でこの場にいなかっただろう。…

「無翼の天使」 ♯七ツノ裏切リ

1 デネブの意識が無くなったことを確認し、フェイトは近くにいたダークゼロに命令を下す。 「もうすぐ最終段階に入る。プレアデス星団を徹底的に潰し、団員を一人残らずここに連れて来い。」 「・・・御意」 ダークゼロは出ているダークマター達にテレパシー…

「無翼の天使」 ♯失ワレシ希望ノ光

1 『神殿』よりもずっと北の方角に『七星の祠』という建物がある。その名の通り、そこに『北斗七星』がいる。『北斗七星』は滅多に表に出てこない。ほとんど祠の中で生活しているのだ。彼らは祠の中で何をやっているのか、それはソルでさえ知らない。 唯一『…

「無翼の天使」 ♯悪シキ者ハ・・・

1 天界の中で一番大きく、最も重要な浮島『ティ・エルド』に建っている神殿の中に、ベガ、ベテル、アーク、星の勇者十二隊はいた。 「・・・カストルとポルックスは?」 ベテルがアークに尋ねた。 「わからない、いつの間にかはぐれてしまった・・・すまん・…

「無翼の天使」 ♯襲撃開始

1 広場の中央にはベタな噴水が設置されている。その噴水は主に集合場所などに使われることが多いのだが、天界でも有名な観光スポットなのでスケッチや学校からの遠足などでメインの場所となっている。 そのほかにも下界と天界を結ぶ通路のようになっていたり…

「無翼の天使」 ♯静カナル来訪者

1 その頃・・・ 天界で最も大きな浮島に建っている神殿に謎の人物が現れた。 「・・・では、この件はすべて拒否すると?」 体中に布らしきものを巻いた人物は消えそうな声で問うた。 「ああ、この天界に天界人以外の生き物を住ませるわけにはいかない。お引き…