「無翼の天使」 ♯口調ト一人称
1
よくよく考えてみれば、ベガにはもう少し残ってもらった方がよかったかもしれない・・・。
「やっべぇな・・・」
フォー・マルハウトは戦場のど真ん中で嘆息した。ベガが残ってくれていればもっとこちらが有利になっていたかもしれない。
だが戦況は五分五分、あれきり戦いが動くことは無かった。フォーの能力は『気配操作(オーラゼロ)』。この能力を使えばどんなに大声を出したって気づかれることは無い。なぜかベガにはバレたが・・・。
「おーーい、『魚の口』!!」
「『鯨』の次は『魚』かよ!?つか何で俺の位置わかんだあの野郎・・・!?」
アルデ・バランはフォーに近づいていき、こう言った。
「『デネボラ』と『カペラ』が奴らに連れて行かれちまった!どうする!?」
「何だと!?」
『デネボラ』という人物は、プレアデス星団の団員で、『獅子ノ威厳(プライドショッカー)』という『相手のやる気や勇気などを奪い、体を動けなくする』能力の持ち主だ。
『カペラ』という人物は、同じくプレアデス星団員で、『雄山羊ノ角(エア・ストリーム)』という『空気に触れることができ、その空気を操ったり変形したりして武器にすることができる』という脅威の能力者だ。
どちらも、そう簡単にやられるとは思えない。だが、剣でも斬れない雲のような奴らのことだ、まだまだ計り知れない力を持っているのだろう・・・。
「・・・ちっ、急いで追いかけろ!絶対に連れて行かせるな!!」
「よっしゃ、任せとけぃ!」
アルはそう言うと風のように走っていった。
「(・・・っ、団長、副団長、ベガ、アンタレス、早く戻って来てくれ・・・!!)」
主力メンバーがいない今は、援軍が来るまでひたすら耐え続けなければならない。たとえどんなに時間がかかろうと、いずれは助けが来る。だから、それまで一人たりとも欠くことはさせない。
2
「ウフフ、やってるやってる・・・!」
フォーたちがいる戦場から少し離れたところで、布らしきものを体に巻いた人物はその戦いを眺めていた。
その人物に付き添うように黒い星が隣にいた。
「・・・素晴らしいですね、このようなこともできるとは・・・!」
「ん、まぁね。"あたし"は『この世を創り変える者』だからねん♪」
「はぁ・・・・・・。」
・・・また、フェイトの口調と一人称が変わった。しかも今度は女性みたいに・・・。「テンションの高いオカマの話を聞いているようで気持ち悪い」、と思うだろうが、実は声の質も女性のものになっていて、あまり不自然ではなかった。どのような法則で口調と一人称が変わるのか、それは、ダークゼロにもわからない。
「でもぉ、このままじゃあの戦い一生終わりそうにないから、助け舟でも出してあげよっと♪」
「助け舟・・・まさか、"あの方"を呼ぶのですか?」
ダークゼロがそう質問すると、突如戦場の上空の空間に、星型の穴が現れた。かつて、自分たちを天界に連れてきてくれた穴だ。
「そうさ。"彼"なら、あの戦いをすぐに終わらせてくれるだろうからね。"私"はこれでも"彼"の強さとしつこさは買ってるんだよ。」
フェイトの口調と一人称が元に戻った。ダークゼロはもう気にせずにはいられなかった。
「あの・・・大変申し上げにくいのですが、フェイト様のその『口調』と『一人称』の変化に何の法則があるのでございますか?」
「・・・行くぞ、もうじき噴水広場にプレアデス星団が集められる。やることがたくさん残ってるし、さっさと済ませてしまおう。」
ダークゼロの質問はあっさりと聞き流された。
「はい・・・あの」
「それ以上言うのはやめとけ、言った瞬間、"俺様"はお前の体を引き千切る・・・!」
「・・・・・・は、い」
ダークゼロは本気の殺意を感じた。フェイトは、身内にも容赦をしない。その気になれば、味方諸共敵を滅するだろう。
「うん、それでいい。行こうか」
フェイトが目の前に星型の穴を作り、二人はその穴の中へと入っていった。
その頃、フォーたちのいる戦場には、白い球体が浮いていた。
・・・続く!!
フェイトは変態じゃないよ!オカマでもないよっ!!
皆さんもフェイトの口調と一人称の変化の法則を考えてみよう(ゑ
さて、チューカーンコーサー討伐のスコアは・・・
幻大酷護・・・81点
鋭護1・・・82点
酸雨牙苦・・・88点
美呪亜流手裂印・・・明日返還
幻打射射火猪・・・72点
・・・ちょっと待ってください。確か俺って"『チューカーンコーサー襲来』 最終日"の記事で
チューカーンコーサー の攻撃！！
「幻打射射火猪(げんだいしゃかい)」！！
Wander に72のダメージ！！
Wander「体力がわからないから大ダメージなのか大したことないのか分かんねえ(^_^;)」
って書いたんだけど・・・
何コレミラクル!?
シエナ「どうせ後から編集したんでしょ?」
Wander「んな意味の無いマネしねぇよ!!」
シエナ「・・・にしても、パッとしない点数ね」
Wander「泣いてなんか、いない!(T_T)」
