「Free dom」 ♯俺様鬼ごっこ2

「じゃあ、ルールを説明する。」
ルークが口を切った。
「基本は普通の鬼ごっこと同じだ。・・・ただし」
「「「「ただし?」」」」
なにか特別なルールでもあるのだろうか?
・・・とネロは少し頭をかしげる
「今回の鬼ごっこの提案者は俺なので・・・」
「・・・まさか」
スタールが何かに気づいたようだ。
今、この瞬間、ルークの考えがわかっているのは幼馴染のスタールだけだろう。
「『俺様ルール』発動!!」
「「「・・・ゑゑゑゑゑ!?」」」
ルークとスタール以外の3人は怯えたように驚く。
「説明しよう!『俺様ルール』とは?
一つの遊びの基本ルールに独自のルールを付け加えるというもの。
そのルールは人によって様々。
ゲーム提案者のみが発動できる。」
スタールがここにいない誰かに言っているように説明する。
「知っとるわ!誰に言ってんだよ?」
ネロは空気を読まずに言う。
「・・・読者に」
「・・・ハイ?」
「わけわかんないやり取りをするな。」
ルークに止められた。
「『俺様ルール』を発動するのはいいとして、どんなルールなんだ?」
レインが軽い口調で訊いた。
「『裏切りアリ』だ。」
「「「裏切りアリ?」」」
スタールは内容を理解しているようで、顔をしかめた。
「・・・裏切りアリってのは、要するに」
「っ!?」
突然スタールがネロを押さえつけた。
「こうやって鬼じゃない奴を足止めすることが許可される。」
「待て待て待て待て!?それじゃつまり・・・」
ネロがバカみたいな状態で結論を・・・
「全員が敵ってことじゃねぇか!!?」
「そゆこと♪」
ルークが「ピンポンピンポーン♪」と言わんばかりに答えた。
「別に足止めするしないは自由だぜ?あとは裏切られないようにするこった。あ、木に登るとか無しな。」
「逃げ場がねぇ!!?」
「・・・よーし、じゃあジャンケンするぞ。」
ルークが全て仕切るようだ。
「「「「「ジャーンケーン、ポン!!」」」」」



・・・初鬼はスタール。
50m走6.3という脅威の速さ。
(・・・気を付けねぇとな)
ネロが走りながら考える。
「・・・10!」
直後、獲物を狙う獣の如くスタールはネロに狙いを定め、ダッシュした。
「っべぇ!!!?」
だが、ネロも50m走6.7、負けてはいない。
まさに全力疾走だった。・・・たかが鬼ごっこなのに。
100mほど走ったところでネロのスピードが落ちた。
「!! チャーンス!!」
「っ!まだまだァァ!!」
ネロは急ブレーキをしてスタールの方向を向いた。
「? 何を・・・」
スタールがネロをタッチするかしないかのところでネロがスタールの肩をつかみ、
そのままスタールを跳び箱のように飛び越えた。
そして全力疾走。
「ふぅ、危ねぇ、スタールが『ちっちゃくてよかった』。」
「ブチッ」
ネロの言葉にスタールが反応し、何かが切れた音がした。
「・・・ネロォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!」
「げっ!!!?」
やってしまった。ネロはめちゃくちゃ後悔した。なんていうか、神に懺悔してもいいくらいに。
全力、を超えて、限界の突破を感じながらネロは逃げる。一瞬風になった気がした。
だが、ネロは誰かにぶつかってしまった。
「っすいません!大丈夫・・・」
ぶつかった相手はドレイクだった。
「いや、全然大丈夫。」
軽かった。まるで全てを許すかのような優しい目をしていた。
・・・まるで何かを考えているような
「っ!!?」
突然ドレイクがネロを押さえた。
「何を・・・ハッ!!」
思い出した。ルークの発動した『俺様ルール』を。
「っ待て待て待て待て!!放せ放せ!」
「聞くと思うか?俺が」
「思いませんっ!!!」
ネロが涙目だ。
「っらァァァァァァ!!」
「ごめんなさァァァい!!」

ネロが宙を舞った。
「タァァァァァァッチ!!」
普通タッチで人が宙を舞うだろうか。
「ありえねぇだろ・・・」
「そう?」
その様子を見ていたルークとレインは宙を舞うネロを見ていた。
「・・・面白くなってきやがった。」
ルークがそんなのんきなことを言った。


・・・次回に続く!!
俺様鬼ごっこ開始!
小説ってムズいねorz
まだまだ続く!!



そうそう、「keitax1996」のリクエストで
ルカ姉を描きました。
ついでにネルも描いてやったぞぉ?
これでどうだ!!

・・・うん、いろいろ気にしないでorz
目がでかいとか言わないで!
それでもルカ姉の胸元の装飾頑張ったんだよ!!