『モモ』其の壱拾弐 「犬井、あさる」

「着かねェな・・・」
「着かないね・・・」
隼とタカは見知らぬ異郷の地を彷徨っていた。さっきから同じところをグルグル周っている気がする・・・何せ人がいない、とどのつまりは道を訊けない。そして後悔するとするならば先程入ったゲームセンターで何故道を訊かなかったのかだ。ゲームに夢中ですっかり忘れていたのだ。
「せめて、知ってる道に出れればなァ・・・」
「・・・・・・!」
タカは自身の自転車を押しながらあることに気づく。
「ねぇ、土手に出られれば後は簡単なんじゃない・・・?」
なるほど、土手に出れば後は来た道に沿って歩いて工事中の橋まで行くことができるはずだ。
しかし隼は乗り気ではない。
「確かになぁ・・・けどアレだぞ、まずは土手に出なきゃいけないんだろ?どの方向に歩けば土手に出るのかわからないだろ?」
道順の方角がバラバラだったため、今どの方向に進んでいるのかわからない。ヘタすれば土手とは正反対の方向に行ってしまうかもしれない・・・それについてはタカも否定できなかった。
「う・・・・・・ん、それはそうだけど・・・」
2人はその場に止まる。タカの自転車の籠には五月のバッグが収まっていて、そのバッグが隼の目に留まった。そして突然バッグをあさり始めた。
「えっ、ちょ・・・犬井君!?それはもう猿江さんが激昂するレベルじゃ済まなくなるよ!?ガチで殺されるよ!?」
タカが慌てて止めに入るが、隼は止まらない。タカにはもう何が何だかわからなくなってきた・・・。
「あった・・・」
「・・・・・・え?」
隼が取り出したのは、五月の携帯電話だった。



「ここをまっすぐだね」
「・・・よくわかりますわね」
「まぁ〜ね・・・ま、勘だけど」
「えっ!!?」
「道知ってるし、少しくらい遠回りしてもいいでしょ?」
そんなことするなら土手を走らなくても良かったのでは・・・と五月は心の中でツッコむが、今は彼女に振り回されていた方が良さそうだ。自分は道を知らないのだから・・・。
「・・・・・・」
「どーしたの、浮かない顔してるけど・・・?」
五月の表情は先程から曇っていた。バッグがタカの自転車の籠に入ってることを思い出したあたりからずっとそんな調子だ。
「・・・バッグの中、あさられていなければよろしいのですけれど・・・特に携帯とか」
「あ〜・・・・・・」
バッグの中に何か見られたくない物でもあるのか、と期待したモモだったが・・・どうやら見当違いだったようだ。まぁ携帯の中も見られたくはないのだろうが・・・。
しかしながら男子組が今、何をしているのか女子組は知る由もなかった。



続く・・・
今回は短いですm(_ _)m
女子のバッグを勝手にあさるのは非常識です、皆さんはマネしないでください(え




久しぶりにオリストを投稿しますたw
出す度に「久しぶり」と言ってしまうw




この人が主人公の物語の世界観がまとまってきましたのでここにメモっておくことにします(え


・"霊"の存在が世界的に認められた世界
・"霊"は本来この世にいてはいけない存在なので、それを取り締まる組織(名前は未定)がある
・そして上記の組織は"精霊武器(仮称)"で"悪霊"などと戦う
・組織の人間一人一人に"精霊"のパートナーがいる
・"精霊"は自身を武器の姿に変えることができる(精霊武器{仮称})


主人公(池田 大地)の大まかな設定
・何故か火傷しない体質
・パートナーの"精霊"・・・種族は「サラマンダー」、名前は「レオ」。



こんなもんです・・・細かい設定は自分の脳内に残すことにしますw
ちなみに、"精霊"の種類はたくさんいます。中でも代表的な"四精霊"がこの四匹です

サラマンダー
ウインディー
シルフ
ノーム
一般的な姿とはかけ離れてますが、馴染みやすいと思うので・・・
精霊武器は大地君が両手に持っている双剣のことです





P.S
ニコニコ超会議2』の開催決定!!
2013年4月27日〜28日、幕張メッセにて開催!!
キタコレ!!!