『モモ』其の壱拾参 「雉岡、悟る」

隼はおもむろに五月の携帯をいじり始めた。
「ちっ、ロックかけてやがる・・・」
そう言いながらも彼は何故か手慣れた様子でスムーズにボタンを押している。いくらかボタンを押しているとやがて
「おっ、解けた」
「へぇ〜すごーい・・・・・・っていやいやいやいやいやいや!!色々おかしいよ!?どこからツッコめばいいの!?」
凄まじいボケ・・・というかなんというか・・・一体どういう反応すればよいのかわからない。突然五月のバッグをあさり始めて携帯を取り出したと思ったらロックかかってて、それをあっさり解いた・・・・・・これ猿江さんの携帯だよね?
タカが脳内で状況整理をしていると、隼がその携帯の液晶画面を見せてきた。
「ほら、地図だ。これ見れば『鬼ヶ鳥』なんてすぐだろ?」
その画面にはこのあたりの地図が映っている。
「わ〜いありがと〜・・・ってなるかっ!!」
タカは突然自分の自転車を地面に叩きつけた。五月のバッグは直撃を避けた。
「それお前のか!?さも自分の物のように扱うな!それ使って『鬼ヶ鳥』に着いても五月さんに激昂されるのがオチだってわかってる!?ねぇ?!」
タカの口調が狂い、キャラが崩れ始めた。
「スーパーサ○ヤ人にでもなるかもな」
「興味沸いちゃってるし!?もうどうにでもなっちゃえよ!」
「何、使わんの?」
「・・・うん・・・死にたくないから・・・・・・」
急にタカのテンションが規定値より下がると、カチャリと倒れた自転車を立て直す・・・フレームがボロボロでもう自転車のライフはゼロになっていていて、立ち漕ぎとかしたら壊れそうなレベルまで達している。タカはふと自転車を見てフッ、と微笑み・・・倒れこんだ。
「何やってんだ僕は・・・・・・」
「いや、知らねェよ。てか話があっちこっち行き過ぎだろ」
隼は変わらず五月の携帯を持って辺りをキョロキョロ見渡している。
「土手は・・・あっちだな」
彼はそう言い、タカを立ち上がらせる。
「急ごうぜ、あいつらに先越されてたまるか」
「・・・ゲームセンターのことすっかり忘れてるね・・・」
タカはフラフラと自転車を押し始めた。この自転車を親に見られたら間違いなく叱られるな・・・タカは覚悟を決め、隼の後に続いた。
なんかもう、どうにでもなっちゃえ☆



続く・・・
今回もかなり短めm(_ _)m
忙しいというかなんというか・・・始業式も近いので・・・


そろそろ漫画・・・持ち込みを考えてます。そう、マジで漫画を描こうと思ってます。
漫画業界が厳しいことは承知の上です。でも、これが俺の夢だから・・・漫画家が俺の夢だから、頑張りたいんです!
だからそのために・・・・・・金を稼がないとorz


年内には持ち込みたいと思ってます。