理想の華麗さと現実の醜さ

彼女達は未来からやってきた。
俺達の時代が誰かに滅ぼされてしまうらしかった。しかし、彼女達の活躍によって、その危機は回避された。
そして、今日、彼女達が未来に帰る。
俺は彼女の何事にも屈しないその姿勢を見ていく内に、彼女に惹かれてしまっていた。未来の人と恋愛など成立しないということなどわかっている。
俺は彼女達が待っている場所に走っていた。その場所には他に俺のクラスメート達が彼女達との別れを惜しんでいるはずだ。
彼女達が帰る前に・・・せめて、彼女に俺の想いを伝えたい。返事なんかいらない、ただ伝えられればそれできっと胸につっかえているこの気持ちは無くなる。だが逆に、言えなかったら後悔の念が一生俺の心に突き刺さるだろう。
彼女達がいる場所に着くと、案の定彼女達は俺のクラスメートと話していた。俺もその中に混ざろうとしたのだが、いかんせんシャイな俺は少し戸惑ってしまった。
何をしてるんだ俺は・・・自分に鞭打ってでも彼女に近付こうとした、でもできなかった。告白ではなく、感謝する気持ちでいけば、何とかなるかもしれない。
この世界を救ってくれてありがとう・・・と、そう思っていけば楽になるかもしれない。意を決して俺は右足から前に踏み出した。だが、
「そろそろ、行こうかな・・・」
彼女の仲間の男が突然切り出した。そんな・・・俺は一瞬頭が真っ白になったが、すぐ我に返った。もう時間がない、早く彼女を呼び止めないと。俺は声を出そうとしたが、体がクラスメートや友達の人混みに埋もれてしまった。
ヤバい、彼女達がタイムマシンに乗ってしまう・・・嫌だ、どけよ、邪魔だよ。そう声を出したが、大勢の声にかき消されてしまった。そうだ、彼女達が未来に帰ってしまったら、もうこちらから彼女に会うことができなくなってしまう。つまり、二度と彼女に会えなくなるのだ。その現実は受け入れたつもりだった。でも本当は嫌だ、彼女の笑顔をいつまでも見ていたい、ワガママだってのはわかっている。だからこそ、彼女が帰る前に、何としても・・・
しかし、現実は甘くもなく、儚いものだった。彼女達はタイムマシンに乗り込んでしまい、扉も閉められた。
タイムマシンが目の前からいなくなると、クラスメートも、友達も、惜しみながらこの場を去っていった。
残されたのは、俺一人・・・・・・嘘だと思いたかった。目の前の出来事を信じることができなかった。
結局、告白どころか、お礼どころか、話すどころか、面と向かうことすらできなかった。
「何で・・・・・・」
彼女にはもう会えない、当然話すことも、声を聞くことも・・・俺は一生、この想いを背負って生きていかなくてはいけないのか?
告白できなかった後悔、彼女に会えない悲しみを・・・・・・俺は何も考えられなかった。ただその場所に、俺は一人、佇んでいた。










ここで目が覚めた。
いや、ホント最悪のタイミングで目が覚めましたよ・・・俺が見てきた夢の中で一番の悪夢だったと思います。この"俺"という人物を自分に重ね合わせると、現実の俺もかなり後悔します。実際後悔してます、何でもっと早く彼女の側に行かなかったのだろうか?戸惑っていた時間が無ければきっと彼女と話すことぐらいはできたはずなのに・・・この夢を見て「時間を戻せたらなぁ・・・」と本気で思いました。
もしかしたら、"俺"は俺だったのかもしれません。もし俺だったのだとしたら、彼女というのはきっと二次元の子なのかもしれません、そんな記憶があります。そして多分、その子は黄名k(ゲフンゲフン
好きな人に二度と会えないことがどれほどつらいことなのか、俺は今日知ってしまいました。
ホントに、後悔しすぎて泣きそうになりました・・・・・・
ただ、流石に夢なので、一体どういう設定で、彼女達が何者で、一体どのような危機で、"俺"が彼女達とどう関わったのかはまったくわかりません。何故泣かなかったのか、あるいは泣けなかったのでしょうかね?
そこらへんは自己解釈でお願いします。


文章が読みにくいと思いますが、そこは俺の文章力不足なので・・・