『モモ』其の肆 「雉岡 避難す」

別に「乗れないことが悪い」とは言わない、そこは家庭と個人の事情によるので文句は言わない。
しかしそうなると浮かぶ疑問はこうだ。
「欲しいとか・・・思わなかったのか?」
「周りの人みんな乗ってたでしょ?」
例えば遠いとも近いともいえない距離の外出・・・そうなると徒歩は不便だ。
「う〜ん、特に不便とは思わなかったし、必要ないかな〜って、親の誘いは断っちゃった☆」
「いや☆じゃねぇよ、何で『テヘッ』て言いたげな顔してんだよ」
「テヘッ☆」
「言うなし!」
「ちょうど良いし、これを機に乗れるようにしといたら?」
タカが切り出し、隼は「そうだな」と即答するが、対照的にモモは「そんなことより買い物を・・・」と言いかけたが隼に睨まれたためしょうがなく同意した。
そんなこんなで、隼とタカによる『モモが自転車を乗りこなせるようになる講座』が開かれた。



「・・・・・・?」
土手の川辺でモモ達が自転車で戯れて(?)いるのを五月は目撃した。
モモたちと同じくスーパー『鬼ヶ鳥』を目指していた五月だったが、橋が工事中だったため2キロ先の橋を渡ろうと歩いていたところ、上記の三人を見たのである。
「(あの子たち、『鬼ヶ鳥』に向かったんじゃなかったんですの?)」
本当はそのまま無視して行くことも出来たのだが、その現場に隼がいることを確認すると何故か無視できなくなった。
彼女がここまで隼を敵視する理由は・・・小学校時代のいざこざが原因である。そこまで深刻なものではなかったのだが、当時の2人の精神年齢的には我慢できないほどのことが起こった、とだけ言っておこう。その出来事以降、二人の仲はよくわからないものになり、お互いに当たりまくっているのだ。しかし端から見れば仲が良いようにも見えるため、そんな二人を見た人は度々「仲良く喧嘩しな」と何処かで聞いたようなフレーズを言うのだという。
「・・・自転車の・・・練習でもしているのかしら。川本さんは自転車に乗れなかったんですのね」
事情を何となく把握した彼女はモモ達の元へ向かった。
「あんな犬に任せたら川本さんは一生自転車には乗れませんわ・・・まったく」



土手の上から五月が降りてくるのを初めに見たのはタカだった。隼と五月の関係を知っているタカは少し顔を強張らせる。
「・・・・・・(どうしよう)」
「んー、どしたタカ?」
「い、いや何でも・・・うん、僕ちょっとジュース買ってくるね!」
「?ああ、俺ソーダな」
「私緑茶で!」
タカは慌てて隼をはぐらかし、その場を離れた。どういう体質かわからないが、タカは隼と五月の言い合いを見たり聞いたりしていると何故か腹痛になるのだ。彼自身、そのことを知っているためその腹痛を防げるものなら出来る限り防ぐことに専念する。ゲリラ的に二人に言い合いを始められるとたまったモンじゃない、だから二人の距離が近づくとタカはそそくさとその場を離れる・・・これはもう体が覚えてしまっているのだ。
自販機が見えると、タカは一度モモ達の方を見た。予想通り、隼と五月が接触し、何やら言い合っていた。
「ホッ・・・痛たた」
見てるだけで腹痛になるためタカはすぐに自販機の方に振り返る・・・するとピタリと腹痛は止んだ。
自販機に着くとまずは自分の分を買う。あの二人は会うとすぐにどちらかが離れるため、タカもそれを見計らって元の場所に戻る・・・ということでタカは二人が離れるまでこのベンチで休むことにした。





続く・・・
隼は五月を敵視してて、五月は隼を敵視してて、タカはそんな二人の言い争いを見聞きすると腹痛・・・これ三人が揃うの不可能じゃ・・・
そして活発と言われているのに五月はお嬢様口調であるw 別に金持ちではないが。




ここで突然ですが、今の時事問題について思うことを一つ。
※かなり長いです


韓国は反日教育などというものにより、日本人を敵視している人がいます。本当に反日教育なんてしてるのかどうかは全くわかりません。しかし反日者が日本を批判したりすることがありますね、それに対して我が日本国民もネットで批判していると・・・
確かに中国や韓国の反日行動の中にはイラつくものもあります。しかし日本人は特にそれといった暴動などは滅多に起こしません。
しかし日本のネット内の批判・・・「戦争だ」だの「国交断絶しろ」だの「在日追い出せ」だの・・・最近まではこういうコメントに少し賛同していました。
しかし、最近こういうものを見ていて「本当にいいのだろうか」と思うようになり始めました。小一からの友達に韓国人ハーフの友達がいます。その人は人柄も良いし、とても優しいです。もし在日を追い出すと、この友人の母か父かはわかりませんが、親が強制的に母国に戻されることになるのかもしれない・・・そう思ったからです。
それにもし、韓国と国交断絶すればどうなるでしょうか?「影響ない」という人もいますが、本当にそうでしょうか?
「在日いなくなるから清々する」的なコメントを見たことがあります。こういうコメントを見ると先程の友人のことが心配になってしまいます。ハーフでも友人・・・しかも小一からの友人なんていないからそんなことが簡単に言えるのか、もしくはネットだから簡単に言えるのかはわかりません・・・しかしこういうコメントなどを見ると非常に不愉快です。
日本の批判も韓国の批判も大して変わらないような気がします。
日本国民は日本が正しいと思っているのかもしれません。まぁ確かに事実なのかもしれません。しかし韓国民も自分たちのことを正しいと思っている。
「悪に対する悪は正義」
そんな言葉を耳にした覚えがあります。
嘘つき韓国に対する日本の誹謗中傷は許される・・・その認識は明らかにおかしいです。
そもそも日本が叩くから韓国の批判も酷くなるんじゃないんですかね?逆もまた然りですが・・・



まぁこれを見てほとんどの人が「ハッ?コイツ頭沸いてんじゃねェの?w」と思うでしょう。
しかしこれが俺の思っていることです、どちらが正しくてどちらが間違っているだの関係ありません。
悪口を言い合う・・・日本と韓国ではなく、同じ人間としてどうなのか・・・よく考えるべきだと思います。
韓国人をヒトモドキなどと言っている人・・・冗談なのかもしれませんが、韓国人だって立派に人です、同じ動物界後生動物亜界脊索動物門半膜亜門哺乳綱真獣亜綱正獣下網霊長目真猿亜目狭鼻亜目ヒト上科ヒト科ヒト亜科ヒト属ホモ・サピエンスホモ・サピエンス・サピエンスです。
どんなに韓国が嫌いでも韓国がウザいと思っても、酷い悪口はやめにしませんか?
俺も今までの韓国に対する発言は撤回します。
ちなみにこれは俺個人の意見なので、無理に賛同する必要はありません。