「希望の翼」 ♯事ノ始マリ

ある日の夜、孤児院の皆が寝静まる頃、シリウスは寝る前にトイレに行き忘れてしまったためトイレを我慢できずに起きてしまった。孤児院の消灯時間は10時で、起きている人もちらほらいるが、たいていドアを閉めているため廊下に部屋の光が差し込んでくることは無い。トイレはシリウスの部屋から離れていて、三つほど部屋の前を通らなければならない。
「・・・・・・?」
三つ目の部屋の前を通り過ぎようとすると、その部屋の灯りがドアの隙間から漏れていた。どうやら起きているらしいが話し声も聞こえる。しかしシリウスは特に興味が無かったので光に当たらないようなるべく廊下の外側を歩いた。
その帰り、シリウスは来た道を戻る。先程の部屋はまだ電気がついていた。行きと同じく無視していこうとしたのだが、
「・・・マルクってさ、ウザくね・・・?」
兄の名前が聞こえてきた。しかも、ある言葉を添えられて・・・。
なんだ・・・?今、なんて言ったんだ?
シリウスは思わず部屋に近づく。そしてこっそりとドアの陰に潜んだ。
「あの魔法使い?まぁ確かにいい子ぶってるよな」
「・・・・・・」
それだけ聞くとシリウスは立ち上がり、部屋に戻っていった。部屋にはマルクが寝ている、何も知らずにすやすやと寝ている。
「マルク・・・」
正直何をしたらいいのかわからない・・・そのままベッドに寝るということも頭には一切浮かばなかった。あんなことを聞いてしまった以上、あの言葉を無視することはできない。
「(俺は弟として・・・何をすれば・・・?)」



そしてその翌日・・・事件は起きた。
孤児院の庭にて、二人の子供が亡くなっていたのだ。死因は不明、誰も予想できなかったこの出来事に、孤児院にいる全員が不安と動揺を隠しきれずにいた。現場を野次馬が取り囲んでいるその中に、シリウスは静かに佇んでいた。
実は亡くなったこの二人の子供は、昨夜マルクの悪口を言っていた2人だったのだ。
「(そうだ・・・)」
シリウスの口元が僅かに緩む、まるでこの事件を褒めるかのように。
「(マルクをいじめるヤツ、みぃんな死んじゃえばいいんだ・・・!!)」
悪に対しての悪は正義。誰かを助けるためならば何をしても許される・・・それが正義。これを裁きと言わずに何と言う?
シリウスはその場から静かに去った。その様子を、少し離れたところからアルタイルが見ていた。一瞬だが見えたあの笑み、そして同時に感じた負の気配、今のシリウスは明らかに様子が変だった。
シリウス・・・?」
そしてアルタイルと同じく、ベガもシリウスの様子を窺っていた。星の戦士は少しならある気配を感じることができる。同志のフォー・マルハウトほどではないが、これだけわかりやすい気配が集まっている中で、一つだけマイナスな気配を感じたのだ。その正体がシリウス
ベガが行動する前にアルタイルはシリウスを追っていた。ベガはアルタイルに倣いシリウスを追い、途中でマルクを見つける。
「マルク、シリウスの様子が変なんだ、ちょっと一緒に来て」
「えっ?」
突然呼び止められたマルクは訳が分からないままベガを追いかけて行った。
しかし・・・
ドッ、と2人は背後に衝撃を感じ、体のバランスを崩す。2人は地面に頭を打ち、打ち所が悪かったのかそのまま気絶してしまった。
「ククク・・・少しの衝撃でこの通りか、やはり子供は貧弱で弱々しい」
そこには禍々しいほど黒い眼をした球体がいた。
「!?」
アルタイルは先程のシリウスより深く暗い気配を背後に感じた。シリウスの気配などかき消すその酷いオーラに背筋が凍る。アルタイルは思い切って一気に後ろを見た、しかしそこには誰もいない。
「気のせい・・・か?」
そう思って再びシリウスが向かった方向を向くと・・・
「ほう、星の戦士か・・・こんなところで巡り会えるとはな・・・」
目の前に、巨大な球体が浮いていた。その中央には黒い眼が一つあり、まるで"闇"という字をそのまま形にしたもののように感じる。アルタイルはその闇の深さに腰を抜かしてしまった。
「丁度良い、あのガキのエサに使うか・・・」
球体がそう言うとその眼が更に禍々しくなり、アルタイルは恐怖で体が動かなくなる。「このままこの眼を見ていたらきっと心の中の何かを失う気がする・・・」そう思い、ギュッと目を瞑っていると体の力が抜け、やがて周りの音が聞こえなくなってしまった。
「クク、さて・・・役者が揃ったところで・・・」
一つ目はシリウスの行く先を見る。
「苦痛と痛心を与える悲劇の始まりだ・・・!」



To be continued…
現れたのはしつこい+やり方が汚いダークマター族の人(?)ですw
下界でも天界でも悪口やいじめの酷さは変わらず・・・差別が存在してる世界だからこうなると思うんですがどうでしょう?


さて、いじめ問題と言えば最近酷いモンですね・・・でもオリンピックのせいか大した報道がありません。
これの他にも竹島問題やら社会保障・税一体改革関連法案やらその他諸々のニュースの影が薄くなってる気がします。しかもまだ原発問題や大震災などの問題も全然片が付いていないんですよね。
つかこのタイミングで増税なんかしたら国民死ぬっつうの・・・そりゃいずれはやらなきゃいけないのかもしれないけど、この大不況のど真ん中でやっちゃっていいのか?
平成26年に8%、27年に10%・・・名目3%、実質2%の経済の経済成長率を明記したってさ。でも経済の急変時には増税を見送る景気条項も盛り込んだらしいけど、正直見込みはありませんね。


まぁ難しい話はこのくらいにして・・・
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