「希望の翼」 ♯入団及ビ昇格試験

そこには二人、立っていた。
片方は頭の右側に角を生やしていて、もう片方は体中に痛々しい傷跡を残している。
ソルにはその二人の正体が一目見ただけでわかった。
「ベテル・・・ポルックス
ソルの声を聞くと、二人は自信に満ちた顔をした。
プレアデス星団一般団員訓練生『戦士(ウォリアー)』のベテル・ギウス・・・ただいま帰還しました。」
「同じく、訓練生『後方支援者(バックアッパー)』のポルックス・・・ただいま帰還致しました。」



下界で過ごしたのは十年だが、天界では二十年の月日が経っていた。
「ずいぶんとまっさらになりましたね、この噴水広場も・・・・・・」
ベテルとポルックスはソルとアース、その付き人のムーンと共に天界を視察していた。二十年ぶりの故郷・・・積もる話もあるだろうが、今はゆっくりとしていられない。
「とりあえず瓦礫とか資材は通行の邪魔になるからな、撤去しといた。」
「どこに?」
ポルックスが質問する。大量の瓦礫があったはず・・・一体どこへやったのだろうか?
「使えそうな物は第八島の多目的広場に集めてあるよ。使い物になりそうにないのは神殿付近に集めてある。一応何かの役に立つかもしれないしね。」
アースが答えると、ベテルは安心したようだ。
「それは安心しました。もし全部処理していたらどうしようかと思いましたよ・・・」
「・・・それは一体どういう?」
アースを含め、勇者の三人はベテルの意図が読めなかった。
「それはですね」
「ああ、そうだ」
ベテルが答えようとするが、ソルが突然話を切った。
「ベテル、ポルックスプレアデス星団の入団及び昇格試験を今すぐやるぞ」
呼ばれた二人は突然の言葉に驚く。しかし、特に驚いたのは・・・
「に・・・入団試験ですか!?」
もうすでに二人はプレアデス星団員のはず・・・何故入団試験を受けなければならないのだろうか?
「ああ、これは『レグルス王家』が結構昔に定めたものでな・・・五年間、団に顔出さないと強制的に退団させられるんだ。」
ソルの言葉にポルックスが茫然とする。
「えっと・・・つまり、俺たちは今無所属戦士ってことすか?」
「そういうことになるね」
下界で十年間過ごしたベテルとポルックス・・・天界では二十年間、団に顔を出さなかったことになる。
しかし、強制的に退団させられたショックよりも、また入団試験を受けなければならないという方が二人にとっては苦痛だった。
「またあの試験受けなきゃいけないんですか・・・・・・もう二度とやりたくないと思ったのに・・・」
ベテルは地面に手をついて落胆する、それほどハードな試験内容だったということだ。
「安心しな、デネブがいなくなってしまった今、試験内容は俺が考えたものだからな」
一行の後ろから声がする。ベテル達は全員そっちを向いた。直後、ベテルとポルックスの顔が硬直した。
声の主は、『レグルス王家』の現王・・・レグルス七世だった。



レグルス王家は天界の政治の最終決定権を持っている最高権力者である。
つまり、王ご本人に会えることはとても貴重で光栄なことなのだ。
「ソルに呼ばれて来たんだ、君たちの試験を見させてもらうことにした。結果をすぐに伝えられるようにね・・・」
「・・・つうことだ、準備しろ」
突然の開始宣言に二人は困惑する。何か準備すればよいのやら・・・
ポルックスは別の場所で試験をやるよ。サダル、案内してやってくれ」
「かしこまりました。ポルックス様こちらへ・・・」
レグルスが呼ぶと、どこから現れたのか、サダルと呼ばれた部下がポルックスとどこかへ飛んで行った。
「ちゃんとビデオに撮っとけよー」
レグルスがサダルに向かって叫ぶとサダルは返事をする。



ベテルの試験内容は至極単純なものだった。
"実技で相手と戦う"・・・
つまりは格闘である。その相手というのが・・・
「アンタレス、久しぶりだなぁ!!」
「ああ、まったくだ・・・試験といえど、手加減はいらねぇな?」
「・・・当然!!」
そんな二人のやり取りが終わり、ソルの「始め」の合図で、二人は目の前の相手に突っ込んで行った。



・・・続く!!
ベテルの口調はだいぶ男らしくなったようですw


今日から夏休みっすw
浜辺で彼女といちゃいちゃしたいところだけどあいにくそんな彼女と海に行く金が無い残念な夏になりそうですorz
リア充を見つけたら全力でフレアとバーストとホーリーとメテオとアルテマとアポカリプスとフリーズとトルネドとクエイクとフラッドを唱えよう♪
なんならデスを唱えようかwwwwww

みなさんは部活やら合宿やらで忙しい毎日になると思いますが、体にはくれぐれも気を付けてくださいね?
俺はこれから何して過ごそうかね〜?
何とか友達とプールくらいには行きたいですけど・・・・・・
旅にでも出ようかな(え