「希望の翼」 ♯十年ト二十年

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それから10年の月日が流れた。
木々の青い葉はその度に葉を紅くし、雪が降れば氷を宿し、また青く生まれ変わった。
山々は木々のグラデーションで人々の心を震わせ、生命の根源となった。
命は廻り、季節は廻り・・・その景色は次々と変わり、また人の心も体も立派に育てていった。
「・・・いよいよ、だな」
体中の古傷が微妙に痛む・・・あれから十回年が明けた。その傷は、十年経っても痛々しく残り、"あの日"の出来事の悲惨さと、その時味わった絶望を物語っている。
幼くしてそんな絶望を味わったその時、少年は誓った。
『強く生きよう。そして、強くなる』と・・・・・・その言葉は現実となり、あの頃に比べると心も体も大きく成長していた。



その少年の名は『ベテル・ギウス』。



「・・・天界のみんなは無事にいると思うか?」
ベテルは近くの岩に腰かけている頭の右側に角を生やした者に言う。その者はにやりと微笑み、自信に満ちた表情を浮かべる。
「そうだと信じるのが俺たちなんだ、信じようぜ」



その名は『ポルックス』。



この二人は、"天界の希望"として下界に逃がされてきた。下界に降りてきた当時は様々なトラブルや問題に追われ、窮地に立たされてきたが今までの十年間を必死に生きてきた。魚を取り、野草を採り、凶暴な動物と格闘したり・・・『星の戦士』だったから無事に生きてこれたが、並の人間だったら衰弱し、やがては死に至っていただろう。
しかし、彼らは生きなければならなかった。生きて生きて、生き抜かなければならない理由があったのだ。
「天界の復興及び戦争の事後処理・・・か」
ベテルは手に不思議な石を持つ。この石、『召喚石(サモンストーン)』があったからこそ、彼らは命辛々下界に降りてくることができた。
「もう行くか・・・?」
ポルックスが岩から飛び降り、ベテルの近くに寄る。
「・・・ああ、俺たちはもう待っていたくねぇからな」
ベテルはそう言うと、石を宙に投げた。石は大きく輝いて、その光は彼ら二人を飲み込んでいく・・・。

「十年前よりは扱いに慣れてきたから、後遺症は絶対に残らないと思うぜ?」
「お前のその古傷が開かなきゃ良いけどな」
光が無くなった頃、二人の姿はこの世界から無くなった。



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倒れた建物や崩れた家屋の瓦礫はほとんど処理され、商店街などで活気に溢れていた街はまっさらになっていた。それでは生活が不便なため、食料などを扱う出店がいくつか出ている。
そんな屋台通りを、星の戦士である『アンタレス』が往来していた。
「あれからもう二十年か・・・」
天界と下界とでは時間の経過が違うため、天界で二十年経っても下界では十年しか経っていない。
アンタレスは二十年前の出来事を上から聞いたときは度肝を抜いたが、二十年も経つとその驚きも段々と薄れていった。だが、仲間を一度に多く失った衝撃と悲しみだけはどうしても忘れることができなかった・・・否、忘れていいわけがない。
天界で最も力のある星団『プレアデス星団』も、今や団員は自分たった一人・・・・・・普通ならばその星団は無いに等しい存在なので潰されてもおかしくは無いのだが、『星の勇者十二隊』や『レグルス王家』が「必要だから」と残しておいてくれているのだ。
この天界には星団以外にも数多くの組織が存在していて、上記の二つの他にも、『北斗七星』などが存在している。『北斗七星』はある理由で今は実質存在していないが・・・・・・。
そして、つい最近できた組織に『十二宮(ゾディアック)』というものがある。組織名通り十二人で構成されていて、1〜12ある浮島の管理を一人ずつが任されている。彼らの仕事は主に担当の浮島の治安維持だ。二十年前の出来事を反省し作られた組織なので、各人の実力は本物である。



神殿では『星の勇者十二隊』が会議をしていた。二十年前、彼らが不覚にもここに閉じ込められたのは苦い思い出である。
「あれから今日で丁度二十年の月日が経った。我々はあの日から警備の薄さを反省し、各地域の管理や監視を徹底したが・・・・・・」
太陽系のようなテーブルの中央で話をしているのは『星の勇者十二隊』の隊長であるソル。太陽のような容姿が特徴だ。
「二十年経っても特に侵攻や襲撃などの問題が特に起こっていない。単に徹底した警備のおかげだとは思ってはいないが・・・お前らはどう思う?」
ソルの問いに一番近くにいるエルミスが答える。
「確かにソルの言う通り、警備や監視のおかげではなさそうですね・・・噴水の復活も急いでそろそろ星の戦士としての仕事を再開させていきたいのですが・・・ダークマター族の動向が気になって動くに動けませんね」
「確かにな・・・・・・」
ソルはテーブルで俯き、色々と考える。
その時、会議室の入口である大扉がドンドンとノックされた。それに反応したのはアース。
「何か用?」
『神殿の外でソル様方十二隊様にお会いしたいと申されている者がございますが・・・いかがいたしましょう?』
ザワッと、会議室の空気が凍る。
そう、丁度二十年前も、そうして客人を通した。だが、それがあの悲劇の引き金だったのだ。
ソルは冷静に息を飲む。
「その者たちの名は・・・?」



『はっ、「ベテル・ギウス」と「ポルックス」と名乗っております』



その答えに、十二隊全員が驚き、顔を合わせた。罠や偽名の可能性もある。、しかし、ソルはすぐに答えを出す。
「・・・入れろ」
ゴゴゴゴ、と大きな扉がゆっくりと開かれる。
その先にいたのは・・・・・・。




・・・続く!!
飛ばしたわけじゃないぜ、普通だぜ(え
ついに十年の時が経ち、ベテルとポルックスが動き出しましたw
もうすぐ終わってしまう・・・そんな気がしますw


ktkr!!!
なんと、野球部がどうやら三回戦で負けたようです!!俺はてっきり三回戦から観に行かなければならないものかと思ってましたw
いやぁ、何とも皮肉なww
つまり、
俺は明日から夏休みぃぃぃぃぃぃぃ(黙




amazonで大変なものを見つけてしまいました・・・

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ということでトランプは本日予約注文しますたw
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